女性が自分らしく働き、暮らしていくためには、必要不可欠なお金の話。でも、お金のことって身近な人にはなかなか相談しづらいことでしょう。
ここに登場する7人のファイナンシャルプランナーは、現場での経験豊かな個性派ぞろい。
リレー形式のマネーコラムを通じて、あなたのマネーセンスをピカピカに磨いていきます。
【 働くママだけの特典 】こんにちは。
FPwoman*Clubの玉井です。
最近は、わたしが住む愛知県も日中暖かい日が続き、春の訪れ

を肌で感じるようになりました。
春は一年の中で一番大好きな季節ですが、人によっては花粉で悩まされる嫌な季節かもしれませんね。
さて、
先月に引き続き、出産にまつわるお金の話でお送りしたいと思います。
『出産育児一時金』については、ママが働いている、働いていないに関わらず
誰でももらうことができますが、実は働くママだけがもらえるお金というのがあるのです。
『出産育児一時金』と同じく健康保険から給付されるものと雇用保険から給付されるものと2通りあり、
健康保険から給付されるものについては
『出産手当金』、
雇用保険から給付されるものについては
『育児休業給付金』と呼ばれています。
今回は、健康保険から給付される
『出産手当金』についてお話ししたいと思います。
【 出産手当金とは? 】法律で定められた産前産後休暇中(産前42日産後56日)に会社から給料が出ない場合に、
健康保険からその分を援助してくれる制度が『出産手当金』です。
もらえる金額は、
標準報酬日額の3分の2に相当する額×日数分(例)月収30万円の人の場合
30万円÷30×3分の2×98日=約65.3万円
となりますが、休暇中に会社から給与が支給される場合はその金額を控除した額が支給されます。
また、支給される日数は実際の出産が予定日より早まったり遅れたりすると変わってきます。
(下図参照)
(社会保険庁ホームページより抜粋)【 支給対象者が変更に 】実はこの『出産手当金』、以前は退職後半年以内の出産に対しても支給対象
となっていたのですが、2007年の健康保険法改正で
《退職後半年以内に出産した人》や
《退職して健康保険の任意継続をした人》については
支給対象外と変更になり、現在は
産前産後休暇中も継続して被保険者である人だけが対象になりました。
(但し、健康保険法第104条による継続給付の要件を満たしている者は除く。)
なので、退職をしてから出産手当金をもらう予定でいた人は要注意!

原則、出産手当金が支給されるのは、産休中も働き続けるママだけとなっているので、
退職することを前提としている場合は支給されない、と理解していた方が良さそうです。
【 こんな場合はもらえる 】でも、出産後復帰する予定だったのが色々な事情で産休中に退職することに
なってしまったような人の場合、出産手当金はどうなるのでしょうか?
前述の但し書きに
「健康保険法第104条による継続給付の要件を満たしているものは除く」とありますが、場合によっては退職してしまっても給付を受けることができます。
その場合、以下のような条件に該当すると給付を受けられます。

●被保険者期間が継続して1年以上ある

●資格喪失日前日に給付を受けている、もしくは受けられる状態にある
ということは、被保険者期間が1年以上ある人が産休中に退職することになった場合、
その時点で給付を受けている、もしくは受けられる状態であれば
その後も継続して給付を受けることができるということになります。
「退職後半年以内の出産に対して出産手当金の給付がなくなった」はずなのに、
上記のような条件に該当すると「退職後半年以内の出産でも給付を受けられる」というのはどちらが正しいの!?と混同してしまいそうですが、これは今回改正されたものの他に
健康保険法第104条の
『出産手当金の継続給付』という法律が存在するからなのです。
最近は、出産しても働き続けるママのための支援や手当がどんどん拡充してきており、
それはそれで嬉しいことですが、ママが働き続けるには家族や周りの支援があって
ようやく成り立つものだと思います。
色々な事情で、働き続けたくても働けないママのための支援や手当がもっとあっても良いのでは?
と今回『出産手当金』を調べていて、改めてそう思いました。
参考:(傷病手当金又は出産手当金の継続給付)
第104条 被保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)の前日まで引き続き『1年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者』(第106条において「1年以上被保険者であった者」という。)であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は『出産手当金の支給を受けているもの』は、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。